CCUとは
CCUとは、「Coronary Care Unit=冠疾患集中治療室」を指します。
イメージとしては、循環器疾患に特化したICUといったところです。
また、ICUは外科的な集中治療室であるのに対して、CCUは内科的な治療をメインとする集中治療室というイメージもあります。
扱う疾患
CCUに入室する患者の疾患には、次のようなものがあります。
- ACS
- 重症心不全
- 大動脈解離
- 肺塞栓
その他にもいくつかありますが、主に入院してくるのは上のものです。
ACS
ACS(Acute Coronary Syndrome)=急性冠症候群とは、冠動脈の閉塞や狭窄が発生したために心筋が虚血となった状態・病態のことを指します。
代表的なものが、急性心筋梗塞や不安定狭心症です。
救急外来に運ばれてきたACS患者は、カテーテル治療(PCI)をおこなわれ、その後CCUに入室してきます。
重症心不全
心不全の中でも特に、呼吸状態が悪く人工呼吸器管理や補助循環が必要な患者が入室してきます。
大動脈解離
大動脈解離のうち、内科的治療(血圧コントロール+疼痛コントロール+安静加療)で対応できる患者が入室してきます。
Stanford B型大動脈解離が多いです。
手術適応の患者は緊急手術の後、ICUに入室します。
肺塞栓
肺塞栓では、人工呼吸器管理や補助循環(PCPS)が必要になる場合があります。
そのようなときはCCUに入室します。
看護師の役割
CCUは、重症な患者を中心に看護します。また、人工呼吸器や補助循環などのデバイスや、さまざまな薬剤を目まぐるしく使用します。
その中で、看護師に求められる役割には次のようなものがあります。
症状のモニタリング
患者の症状を細心の注意を払ってモニタリングします。
「胸が痛い。」といった患者の訴えがあれば、その主観的な訴えに対して、心電図変化や血液ガス分析結果など客観的な情報を用いながらアセスメントし、速やかに対応する必要があります。
薬物管理
循環作動薬や利尿薬、抗凝固療法など、リアルタイムでの薬物管理が必要です。看護師は、適切な薬剤を正しい用量で投与し、患者の反応をモニタリングしていきます。
心理的サポート
CCUに入院する患者は、緊急入院となることや重篤な状態であることが多く、心理的なサポートが必要です。家族も当然、大きな不安を抱えることになります。
看護師は、患者や家族とコミュニケーションを取り、不安やストレスを軽減するようにサポートします。
最後に
CCUは、緊急の治療や観察が必要な患者のための専門的な治療室です。
看護師は、患者の状態を常にモニタリングし、適切なケアを提供することで、患者の回復と安定を支援します。
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