その手技、何のため? 医療者が忘れてはいけない心構え

医療

皆さんこんにちは!

皆さんは実習や臨床で技術を学んで実践していると思いますが、ちゃんと実践できていますか?

今回は、私自身も日々気を付けていることで、皆さんにも注意してもらいたいことを記事にまとめています。新人さんに限らず、年数を重ねてからも忘れてはいけないことなので、ぜひ一読ください。

手段を目的化しない

私たち看護師が日々おこなっている「導尿」や「注射」などの1つ1つの技術は、患者さんに実践して身につけています。新人時代は特に、初めての技術をどんどん患者さんに実施させてもらいますよね。

先輩も、技術を実践する機会があれば新人さんに声をかけてくれて、できるだけ早く習得できるように取り計らってくれます。新人さんも技術の実践のために必死になります。

しかし、その技術は、患者さんにとって何のために実施されるのかを忘れてはいけません!おしっこが自分で出せない状態だから「導尿」をするんですよね。看護師が技術を習得するために導尿するのではありませんね。

もちろん、手技を正しくできるように事前勉強をして安全・安楽におこなうことは大切です。しかし、技術ばっかりにならず、手技が終わった後からでもいいので、なぜ実施したのかを考えるようにしましょう!

実習生時代の話

私が小児科で実習していたとき、川崎病の患児を受け持っていました。そして、プレイルームで患児と遊んでいたときにポリクリ生が5~7人ぐらいぞろぞろとやって来ました。そして、ポリクリ生に川崎病の説明をしながら、川崎病の症状のひとつである、頸部リンパ節怒張を触れています。さらに、続いてポリクリ生たちも黙々と順番に患児の首元を触り、それが済んだら患児の前から去って行きました。

医師や医学部生にとって、症状を実際に触れて学ぶことは大切です。私も、実習のために患児とかかわらせてもらっていたわけですからね。

しかし、患児にとっての目標は、元気になること!医療者の最終目的は健康に、幸せになれるようにかかわることですよね!

少なくとも、患児がおもちゃで遊んでいるところを妨げられ、大人に囲まれて体を順番に触られる状況に、「患者の幸せ」はなかったと思います。

今回のポリクリ生の目的は勉強することだから、仕方ない部分もありますが、せめて患児にひと声かけるなりしてほしかったな、と今でも思う場面です。

まとめ

私が日々学んでいる技術も症状も、患者さんを通して身につけていることが非常に多いです。正しい知識と技術を身につけることは医療者にとって必須です。

しかし、その過程で患者さんに不快な思いや苦痛を生じさせているかもしれないことも忘れてはいけません!

今からすることは患者さんにとってどんな意味があるのか、自分の勉強のためなら患者さんに説明やお礼をできているか、思い出しましょう!

そして、患者さんにとってよりよい看護になるようにしていきましょうね!私も改めて気を付けていきたいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました