自信をもって申し送りをしよう

医療

毎回ドキドキ!リーダーへの申し送り

5月も中頃で、そろそろ1年目の新人も患者を担当するようになってきた頃ではないでしょうか?患者の担当をすると、もれなく付いてくるのがリーダーへの申し送りです。新人にとっては「何かツッコまれないか?」「的外れなことを言っていないか?」「怒られないか?」と、毎回ドキドキしながら挑んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

私自身も1年目の頃はドキドキでしたし、異動したばかりの今も少し緊張します(笑)

今回は、私と同じような思いをしている方々の申し送りに少しでも力になれる記事にしたいと思います。

まずは自分の中でルールを決めよう

まずは、失敗例をみてみましょう。

「〇〇さんの申し送りです。今日は血圧がいつもより低かったです。呼吸音は下肺の拡張音が弱かったです。SpO2は97%でした。脈拍数も100回/分台の頻脈でした。体温は36.8℃と平熱でした。」

申し送りをするときに、リーダーにあれもこれも報告しなければ!と焦ってしまうと、話があっちこっちに飛び交ってしまい、せっかくアセスメントしたこともきちんと伝わらない可能性があります。リーダーをされている先輩であればおおよそ患者の情報は把握しているでしょうし、優しい先輩であれば汲み取ってくれるかもしれませんが、厳しい先輩であれば「何を報告したいかわからない」と一蹴されるかもしれません。

そこで、自分の中で簡単なルールをつくっておきましょう。何をどのように、どの順番で伝えるかを決めてしまうのです。まずは循環にかかわる低血圧、頻脈、不整脈をすべて伝える。その次に呼吸状態を伝える。こうするだけでもかなりまとまりができると思います。

また、「これだけは報告する!」というポイントを書き出したメモを用意しておけば、慌てず落ち着いて申し送りできるかと思います。

「〇〇さんの申し送りです。心電図波形はAf波形になっていて、血圧は90/50mmHgといつもよりも血圧が低く、脈拍数も100回/分台と頻脈でした。呼吸についてはSpO2は97%ありましたが、下肺の拡張音が弱かったです。」

少し直しただけでまとまりが出ましたね。

目標を立てよう!

初めのうちは、先ほどのように、患者の状態やイベントを自分ルールでまとめて正確に伝えることが意識できればバッチリかと思います。

これに慣れてきたら、次のステップです。それが、「行動目標を立てる」です。ここがひょっとしたら難しいかもしれませんね。私は苦手でした。しかし、看護師にとって、この目標と実行が仕事なので、踏ん張りましょう。

私が1年目のときに報告に行ったときに先輩から、

「患者の血圧を測るだけなら家族にでも、なんなら道を歩いている人にでもできる。自分たちにできることは、その血圧から何が問題で何を解決するかを考えて動くことでしょ。」

と、バシッと言われました。まさにその通りですね。

新人にとって、最初は血圧を測ることも、それが正常値か異常値か考えることも、それを担当している患者の数だけ繰り返すことも必死で、すべてが一大イベントだと思います。そこにさらに目標なんて…って感じですね。しかし、「血圧が低いから、歩くときはナースコールを押してもらって転倒しないように付き添う」のような小さな目標でもいいので考えられるようにしてみましょう。

悩んだときは相談

ルールを決めていても、まとまらないときはまとまりません。目標を立てるのも最初のうちは見えてきません。そんなときは、話しかけやすい先輩に相談してみましょう。時間があれば申し送りのリハーサルを聞いてもらいましょう。実際に話すことでまとまることもありますし、先輩のアドバイスで目標が見えてくることもあります。自身のないときは誰かに相談してみましょう。

まとめ

今回は「リーダーに申し送りをする」をゴールに記事を書きましたが、本当のゴールは、途中でも書いた、「行動目標を立てて実行する」ことだと思います。

とはいえ、リーダーに患者の今日の状態や問題を把握してもらうことも、患者の安全を守るために重要です。また、転棟や手術出棟など、申し送りの機会は様々あります。日々の申し送りで、患者の全体像が正確に伝わるように訓練しておきましょう。

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